2015/09/23

てげ場所をゆく -日本三大秘境村・椎葉村-

〇〇年に一度!とか日本三大〇〇!!とかってイマイチ胡散臭そう...という人も多いはず。「それって人に決められることじゃないし...」とか「どうせ広告のコピーでしょ?」とかみんな思ってるはず。実は私もその一人です。いわゆる比喩表現だということはわかってるけど、そうやって売り出されると先入観もついちゃうしなんだか勿体ない気もする。
でも今回、その〇〇の一つに行ってきました。それは「日本三大秘境村」。秘境って聞くとなんだか惹かれる私...かつては日本秘湯を守る会の会員にもなりかけた私...そういえば袋とじも好きでした。「秘」が好きなんですね。
日本三大秘境村は白川郷(岐阜)、祖谷(徳島)、椎葉(宮崎)らしい。今回は自宅から下道で2時間半、椎葉村へと向かいます。
道は舗装もされていてビビるほどではありませんが一部離合しにくい場所はあり。途中の道も田舎道なので飽きません。延岡方面から椎葉村に入るとまず迎えてくれる「平家本陣」。これはいわゆる道の駅的な施設。特産品が買えたり、お食事できたりする。
椎葉村は壇ノ浦の戦後、平家の武士が逃げてきた場所らしい。凄まじい距離を逃げてきたなと感心するが、それを追ってきた源家の那須氏にもまたドラマが!!という祭りのちょうちん。以下引用。
 
壇ノ浦の戦いの後、椎葉まで逃れてきた平家の武士たちのもとへ、源氏の総大将頼朝の命を受けて弓
矢の名手・那須与一の弟・大八郎が向かった。しかし、ひっ そりと暮らす平家一門を見て追討を断念。
そのまま椎葉に屋敷を構え、平家の守り神である厳島神社を建立し、人々と一緒に暮らし始める。
そこで、平清盛の末 裔である鶴富姫と出会い、その逢瀬を伝えるのが民謡「ひえつき節」。
やがて大八郎には帰還命令が届き、身ごもった姫を置いて、別れが訪れた。
 
しっかし椎葉村は広大。奈良でいうところの十津川村みたいなもん。各々集落があり、独自の文化、生活を営んでいる。若干言葉も違う?みたい。そして椎葉には大きなダムがあり、ダム建設時は椎葉銀座と呼ばれるエリアに人がひしめき合っていたのだとか...。
ダム全景 @とある村道より。
 特産品の一つ、原木しいたけ。きれいに整列。
ダム正面。水力発電に利用されているとか。
民宿もちらほら。どこもかしこも☆印の焼酎看板。
散策もひと段落し、村一番の繁華街、椎葉銀座付近で食事を採る。お目当ての山中食堂は残念ながら閉まっていたので断念。どうやら年に一回のひえつき節大会決勝が行われていたようで、その関係で閉まっていたのかも...。
椎葉銀座入口にある山中食堂。次回は是非行きたい。。
その後、またもや椎葉銀座を散策。おいしい手作りパン屋さんや特産物なども販売する何でも金物屋さんなど楽しめる店はそこそこ多い。その店の一つ、「椎葉山の語り部」では特産品のだんだん納豆を購入。
さんざん迷った挙句、鶴富屋敷内のお蕎麦屋さんに決定。そばの味が堪能できる素朴な味に感銘し、これまた名産の菜豆腐も頂くことができ大満足!!
風情のある街並み、そして山で暮らす人々の生活を感じることのできるお土産品たち(鹿の角、4,000円前後なり)
そして気になっていた「椎葉民俗芸能博物館」へ。入るやいなやお神楽の御幣がお出迎え。椎葉の民俗、芸能に関して4階分たっぷり堪能。なかなか見ごたえのある展示であった。やはりこの秋から冬にかけては神楽をみに行こう。そして大阪のみんぱくが恋しくなったらひとまずここに来よう。
椎葉民俗芸能博物館 HP
宮崎県東臼杵郡椎葉村大字下福良1822番地4
TEL:0982-67-3139
開館時間 午前9時〜午後5時
休館日 年末年始 12/28〜1/3
 
そして、那須氏が建てた厳島神社、神社手前に立派な土俵があります。
もちろん、自然のものも見どころがたくさんあります!!ともに巨木の杉とひのき。樹齢は800年程だとか。ただただ圧倒されるばかり。八村杉大久保の檜
 さぁ家路につこうかと思ったその時、1台の軽トラが目の前に停まる。乗っていたおじさんに話を伺えばどうやら猟師のようだ。話しこむこと約30分、仕舞には家まであがらせていただき、猪肉と鹿肉を計4Kg頂いたのでした(もちろん僅かながら代金もお支払してます)。
帰宅後、即席ベランダBBQ開催。野生の味を感じながら、山で生きる人々のたくましさを胃袋におさめました。

てげ場所をゆく -大分県佐伯市蒲江-

「おいしい魚が食べたい!!」と一路大分県へ。勿論延岡でもおいしい魚は食べられますが、もっとこう、なんていうか、大型魚というか、太平洋というか、サバとかアジとかじゃなくって...ダイナミックなというか...ってな海を感じたかったのです。
蒲江までは無料区間の高速を使って約1時間。延岡とはまた違った街並みが現れます。漁村って感じ。道の駅のレストランも海鮮丼では有名なようですが、今回は元猿海岸沿いのうさぎ亭を目指します。蒲江ICからは概ね海岸沿いの快走路。天気が良ければ最高です。ほどなくして小さな湾が現れ、その真ん中あたりにうさぎ亭はあります。
レストハウスうさぎ亭 HP
〒876-2301
大分県佐伯市蒲江大字竹野浦河内2186-2
TEL 0972-42-1951
メニューを見てうんうん悩んだ挙句、海鮮丼とうに丼を注文。食事が運ばれてくるまでの間、目の前の海岸を散歩したり目ざとく小さな貝殻と木片を拾う...笑 海岸散歩を終えて席へ。と、まだ商品が運ばれてきていない様子、結構な時間が経ってるはずなのに...その時、「ウニ採りに行ってんのかなぁ?」という妻S、こういう小さなボケをするのはやはり関西人だけなんだろうか...そんなこんなで無事どんぶりが運ばれてきて海の幸に舌鼓。ふむ、これぞ求めていた味、小鉢の煮つけも良い!!
見事に陳列された魚たち。抜群においしかった。今までで一番ぐらい...!?
テラス席から見える景色。波は穏やか、風は気持ちいい~
駐車場にあったコンテナに描かれた♪達。きっとカラオケハウスか何かだったんだろう。
その後、元猿海岸の先っちょにある漁港へ。真昼間だから漁はしてないかなー、と思っていたけどちょうど伊勢海老漁を終えた船が帰港してました。少し見せてもらう、伊勢海老がわんさかわんさか!!どうやら最近解禁になったらしく、大量の伊勢海老が無造作に打ち上げられてました。海の男って感じの方たち。
なんだかかわいい絵...笑
その後、漁港近辺を散策。さすが漁港ってな感じで「魚の骨」や「海藻」などが干からびた状態で散在しており臭いもすごい。と、その中に珍しい物を発見、なんと珊瑚!!調べたらこの界隈は沖合に珊瑚があるらしい。しかもいい感じに干からびてる!!というか、これはdieciとかで展示してるやつ!!笑 とテンションMAXで拾う拾う。さすがに立派なものはそこまでないですが、なかなかの満足度、また必ず来よう。
先には大きな防波堤があり、釣り客がちらほら。防波堤から見る景色もきれいで海と山とのコントラストが良い感じ。
さくっと行ける距離にしては非常に満足度の高い場所「蒲江」。また行こう。

てげ場所をゆく -港神社(港柱神社)-

ビーチコーミング中に気になるものを見つけました。
ここ最近、コーミングする場所はもっぱら決まっていて、自宅から15分ほど車を走らせた場所に出かけています。その日も車を路駐しむちむちとコーミングをしていた。湾になったその海岸は少し先に灯台があり、いつも灯台まで行くことはないのだけれど、なぜかその日は「行ってみよう」と足を向けた。
残念ながら灯台付近にGood漂着物はなく、台風の爪痕なのか玩具やペットボトルなどほとんどゴミ同然の物が散在していた。しかし、湾の突起した場所にある灯台から見る景色は、海岸沿いを一望でき気持ちが良かった。と、少し先に祠らしきものを発見。しかも鳥居が青い...。なんだかぞわぞわする気持ちを感じ、行ってみた。
灯台付近から見る鳥居。偶然ですが手前のバケツ?のようなゴミと同色。
近づくにつれて、徐々に高まる異空間な雰囲気。初めて見る「青い鳥居」に驚き。青って自然色のはずですがここまでこの景色に違和感を感じるとは...何かありそう...。
手前の鳥居は結構濃い色目、奥の鳥居と差別化してる?四方をしめ縄で囲われた結界のような場所もあり、ここまで来てよかったのか少し後悔。祟りで直後に大波来たらどうしよう...わなわな...ここは「さわらぬ神にたたりなし」の気持ちで行動。
しかし、撮影だけは構わずパシャパシャと。鳥居が青いのは海の象徴だから?とか漁師の安全祈願?とか思い馳せながら黄昏る。後日調べたら地元では結構有名な神社らしい。発見が偶然だったのと、奥まった場所にあったため神秘的なものを勝手に感じてたのかも。しかし他の人のブログではシャッターが降りなかったとか祟りの話も...。「良い漂着物が拾えますように」とお門違いの祈願をしましたとさ。

港神社・港柱神社 参考HP   

気になるてげ店 -延岡シネマ-

延岡市唯一の映画館「延岡シネマ」。自宅から徒歩10分の場所にあり「いつでも行けるな」ってな気分で9か月過ごしてきましたがこの度(比較的)観たい映画がやってたので見に行きました。そもそもなぜ観に行かなかったかというと「あんまりレイトショーやってない」「観たい映画がそもそもない」等ありましたが、ここは延岡。そんなこと言ってばかりもいられませんわ。
外観。「延岡シネマ」の看板は新しそうです。
ただ今の時刻は金曜日18:40。お目当ての映画は18:50からの「海街Diary」。1階でチケットを購入して非常階段のような階段を登って3階へ。ビル全体からもそうだけど、各階からも漂う鄙びた感...しかしこれはこれで良い雰囲気ではある。控えめにパンフレットやグッズが陳列されたショーケース、ポップコーンは週末しか販売していないようだ。ドリンクは自販機、お菓子は袋菓子と、最近の大型シネコンしか知らない人だったら驚き疲れるような施設なのです。
1階、道路に面したチケット売り場。
エレベーターはなく、徒歩であがります。
 ロビーから覗く館内。
コーラとじゃがりこを買い込んで上映館内へ。椅子が青く光沢のあるベロア調、館内はそこそこ大きい。若干の古さは感じるものの丁寧に使い込まれてきた感じがする。真ん中の若干後ろを陣取りしばし待つ、待つ、待つ。
綺麗な館内。椅子の色が良いね!
整列!!
応接間のような重厚感のある椅子。

間もなく上映開始という時にふと気づいた。客が私たち2人のみだということに...。か、貸切状態...。ほどなくして上映開始、いつも通り顔がビデオカメラの人が「ダメ!盗撮!」とコミカルな動きで我々2人に呼びかける。しかし客が2人だけでは何だか説得力がない。「自宅みたいだね」とじゃがりこをぽりぽり食べながら、その都度批評しながら映画を観たのでした。
たまたまでしょうが、映像内のイスと延岡シネマのイスがそっくり!!

じっくり映画を鑑賞できる、良い映画館でした。また次来よう。

延岡シネマ HP
宮崎県延岡市北町1-1-13 
TEL0982-21-8888

2015/09/16

てげメシspecial -三共食堂・ともえ食堂-

食堂が好きです。
思い返せば高校時代の学食からその雰囲気や佇まいが好きだった。高校時代は250円ぐらいの「中華そば」や「たまご丼」なんかをいつも食べてた。食堂といえばおばちゃんおじさんが付き物で、通ってた高校の学食もご多分に漏れず、手拭いを頭に巻いていつも笑顔で寸胴鍋の前を行ったり来たりしてるおじさんおばさんが居た。いやー懐かしい...泣
食堂はいつも活気があって、メニューも豊富で、元気な店員の人がいる。今風にいうと、どんなニーズでも応えます的な、人情味あふれる食堂を延岡で見つけました、てげ的!延岡食堂2大巨塔。

一軒目は「三共食堂」。外観が凄まじい風情...旅情感を醸し出すお店。暖簾は比較的新しく、まだまだ数十年はやれる雰囲気。商店街の端の、かろうじてアーケードになってる場所にお店があり、外からは店内がまったく見えないので入るまでのわくわく感を煽ります。

パンチある外観。角地のため、写真左奥にも同様に看板があります。正直、入るのは勇気がいるし、覚悟がいります。
 別角度から。「大衆」ってことばに心惹かれます...
今となってはあまり意味をなさない食品サンプル群。上段を見ればわかるように、食品サンプルがメニュー数に追いついてません...。
店内。賑わってたらまた雰囲気も違いそう...。小上がりあり、テーブルありと柔軟な対応を見せるマルチな店内です。
 カツカレー、カレーは独特なコクがあります。おいしい。カツもしっかりしたカツで食べごたえは十分。グリーンピースが...?。スイカが心を満腹にします。
以上、入店時の勇気さえあればあとはお母さんの優しい笑顔に癒されること必至なお店。「食堂」の原点を感じることのできる店。他にも店内には手つかずのいやげもん(土産物)的古物がたくさんあり一見の価値あり。

三共食堂  
宮崎県延岡市博労町2-1 
0982-32-2419
 

2軒目は祇園町にある「ともえ食堂」。個人的には前述の三共食堂同様、延岡2大老舗食堂の一つと位置づけしています。
こちらは商店街の比較的近く、延岡唯一(おそらく)のスクランブル交差点角にあります。外からは中が見えるか見えないかのびみょ~なガラスの反射で、これまた入店に勇気がいります。店先には出前用らしきバイクが駐車しており出前もしていると推測します。

外観。天理を思い起こさせる紫の暖簾、長めです。こちらも角地のため、写真右奥にも同様に入口、暖簾があります。
広くて小ぎれいな店内。小上がりもあり、テーブルもある対応力。何より店員さんの威勢がいい。メニューの数も豊富、わくわく感を引き出します。
 水でもなく、コップのお茶でもなく、湯呑み+やかんで提供されるドリンク。写真ではわかりづらいですがやかんの表面には無数の幾何学模様があり、年代を感じます。
数あるメニューの中から「から揚げ定食」を注文。から揚げのサクサク感、下味の旨味など抜群のおいしさ。定食の原点って感じです。

以上、奈良県民としては天理教を思い出させる暖簾と店内ですが、店内は賑わってたし食事もおいしい。良い伝統をまもりつづけている老舗食堂でした。タイトルをつけるなら「未成年でもなんだか懐かしい食堂」で決まり。

ともえ食堂  
宮崎県延岡市祇園町2-3-9  
0982-32-4022