2016/05/09

てげ古物 -archive8-

最近、日本の古物を九州で見すぎてたので世界の古物を欲してました。そして関西帰省。これは買わないわけがありません笑 いつものお店ですがいろいろ話も聞いたり話もしたり、世界にはまだまだ知らないことがたくさんあって、自分もその中で同じ時代を生きてるんやなーと古物を見て感じます。世界のてげ古物。

「(アフリカ・コートジボワール)ダン族のパスポートマスク」
ここ最近、アフリカのマスクや民具は注目されてるなと思ってましたがこの表情にやられました。直径7cmぐらいの小さなパスポートマスク。大きなマスクは存在感がすごいけどこの程度なら家に飾ってもあまり主張しません。常に持っときたいぐらいのお気に入りとなってます。
「(ビルマ)ロイミーアカ族のショルダーバッグ」
あまりこのようなアジアの刺繍物は普段買わないんですが、色合いと細かな刺繍と風合いが気に入り購入。しかし色がとても鮮やかで、どの色も本当に良い色してます。もちろん藍色が刺し色で目につきますが、赤系のグラデーションが見事。
「(インドネシア)タバコケース」
素材は竹?なのか節みたいな部分を利用したケース。上下に開き、それぞれ葉っぱを入れていたような焦げた形跡があります。これはみんぱくで購入しましたが何個か似たようなものがあり、中でも一番彫りが細かく、使い古された感のあるこれを選びました笑 用途は未定。

キセイ旅行⑤ -天王寺カレー・延岡モスー

帰省最終日、どうしてもカレーが食べたくなり(というかスパイスが食べたくなり)天王寺でカレー屋へ向かう。理想のカレーはあったが、ある選択肢の中で一番はここかなというカレー屋へ。懐かしのあべのルシアス。

その昔、どう見てもキリストのマリア像にしか見えないナンが出てきたことがあった
 
帰りは関空、ピーチにて。相変わらず座席が狭すぎる...

無事宮崎空港へ到着し、その後電車で延岡へ。特に食べたいものがあったわけではないが、強いて言うなら「モス」かなと一致し、歩いてモス→自宅へと帰る。たまたまだと思うが既に延岡は天気が悪い...悪夢の曇り、雨地獄が既に始まってたらどうしようと恐れおののきながら思い出を反芻する日々が続きそうやな。
軌跡

キセイ旅行④ -キてた、吉野ー

1日分たっぷり稲作の作業をしたお陰で予定よりも半日早く終わり、翌日が丸1日オフとなりました。しかし作業の後は御多分に漏れず「酒」ということで近所の居酒屋「やよい寿司」(勝手に盆地で1番だと思っている)に家族で向かう。相変わらず大将の気前の良さと抜群に良いネタ、そして奥様の優しいおばんざいのコラボが最高。家族で「翌日どこ行こうか~」と云々行ってると妻が吉野の温泉をスマホで見つけたので皆一同「行こう!」となる。相変わらず場所、距離ともに抜群のチョイスする妻。すると横で1人呑みしていたおじさんが「今は秘仏が御開帳しとるからぜひ見たらええわ」と助言。基本的に寺とかにあまり興味のない実家の面子は「ふーん」ってなもんだったが私と妻は無類の寺好きということもあり密かにテンション上がる。
そうして翌日朝、9時半に自宅を出て一路吉野へ!しかし、道中のらりくらりとコンビニ寄ったりガソリン入れたりと実家特有の緩さで到着したころには「ちょっと温泉難しいかも…」という時間。まぁ散策して秘仏みてご飯食べれたら良いかと内心歩き出す。しかしこの時期は新緑が素晴らしく、またこの日は風も心地よく吹き抜けてまさに行楽日和。いや、ほんとうに1年に何回かあるかないかの気候の良い日だ。桜の季節が終わった吉野山は人も少なく明らかな穴場。みんな、この時期に吉野に来なくてどこに行くのだ。「気持ちええわ~」ってたぶん50回は言ったと思う。

新緑の吉野山。わさわさわさ~と風が木々を揺らす
そうです、葛が有名でしたね。
「買うて」とせがむタヌキ。
サイダーの存在感
参道の門、桜餅とか諸々買い食い中で通る。
荒々しい茅葺屋根のお店
かつて実家暮らしの時から吉野山へは何度も足を運んでおりその思い出も様々。友人とBBQに出かけたり、夜な夜なバイクで吉野まで出かけたり、今の妻とさくらを見に来たりと本当に懐かしい思い出ばかり。同じ店でだんごを頼んだら妻のだけ焼きたてでびろ~んと伸びるほどだったのに私のは冷えててカチカチだったりしたこともある(それは隠した)。「花蔵」というアジアンカフェが参道にあり、桃源郷を見つけたような感覚でチャイを飲んだりととにかく良い思い出が多い。正直吉野のさくらは山桜が多いから枝ぶりも小ぶりなため、個人的にはヘリコプターとかで上空から見るのが一番いいと思っている。それでもついつい桜の季節は来てしまう吉野。
しかし、そんな何回も足を運んでいるにも関わらず一度も秘仏は拝観したことがなかった。後から聞けば通常は7年周期ほどで開帳するという凄まじく長いスパン...しかしここ数年は国宝仁王門の修復に伴い年1回のハイペースで開帳しているらしい。
胸の鼓動を感じながらお堂へ向かう、しかしいつみても立派なお堂、ここまでは来た事あるのだ。入り口で靴を入れるエコバッグとお守りをもらう。そこそこ高い拝観料だったがなんだかお得な気分...笑 堂内写真撮影禁止だったので撮影できなかったがそれはそれは立派な秘仏でした、修験道の意思をそのまま表現したような厳しい顔つき、そして何より色鮮やかな装飾。地元の方は「慈悲の青」と言ってるらしい。ゆっくり向き合える個室みたいな場所もあり、じっくり拝ませていただいた。泣きそう...毎年見に来たい...

総本山 金峯山寺(きんぷせんじ)
〒639-3115 奈良県吉野郡吉野町吉野山 HP
立派な本堂、国宝らしい。
なびく旗、お堂に風が吹く
毎回思うけど、木がなんとも邪魔なのです。
お堂内、新緑と朱色の屋根
大満足でお寺を後にし、またも散策しながら昼食場所へ向かう。行きに目を付けていた「初音」というお店で旬の筍ご飯を頂く。外からの風がなんとも気持ち良い~
 そうです、ビールを頂いてます。昼ビール最高
吉野は密かな骨董村でもある。やはり古いものが集まってくるのだろうか、そういうパワーを感じる。骨董品屋で諸々物色する家族。血は争えない。
 良い壁、良い布、良いタイル
散策して少しお茶でもしようと久しぶりに「花蔵」へ向かう。参道から少し道を外れて下ったところにあるこのカフェは、アジアンテイストながら妙に吉野山とマッチしていてロケーションも最高なのです。生駒山のナイヤビンギと言い吉野の花蔵と言い、山には少し変わったカフェがあるもんなんだろうか...。
花蔵(かぐら)
奈良県吉野郡吉野町大字吉野山2586
0746-32-3766 HP
藤の花が抜群に綺麗
カウンター越しに長髪の店主。
敷地内にある蔵は雑貨販売スペース。モン族のもの多し
テーブルに敷いてあった気になる布
タイのリゾートを彷彿とさせる画
何気なく掛けられた布が良い雰囲気
風が心地よいテラスでチャイを飲み、本当に桃源郷のような時間を過ごして一路家路へ向かう。ここで妻は大阪へ、私は実家で友人とBBQへと別れる。橿原神宮前までの道のりはくぅーーっと寝てしまう。気持ちいい電車旅。
急行だが、大阪市内までは1時間半ほど。延岡から宮崎市内までって感じかな。
帰宅後は自宅の倉庫で友人とBBQ、子供を溺愛する友人がなんとも微笑ましかった。

2016/05/08

キセイ旅行③ -キてる奈良ー

最近、明らかに「奈良ブーム」を感じているのは私だけだろうか。それはそれはもう明確に「奈良がキてる」と思う。いや、もちろん変に「キてる」わけではなく「注目されている」と思う。※具体例①:TRANSITの特集が奈良
正確には過去にも大きく注目され、そして都でもあった場所なのだから「再注目されている」と表現した方がいいかもしれない。手前味噌ながら奈良には「土地が持つ趣深さ」「筋金入りの人が多い」という印象を持っていて、さらには素晴らしい「寺文化」が密かに根付いている場所なのだ。この「密かに」というのが奈良のキーワードで、あまり派手さは好まないものの何でも「密かに」存在していたりする、1から1へと中身の濃い~教え伝えを伝承する場所、奈良。SNSなんてもってのほか、みんなそんなに繋がりたいわけじゃない、奈良。みんな密教徒なんかな。

みんぱくを後にした私は電車を乗り継ぎ奈良へ向かう。帰省した際、「行く場所一つだけ選べ」と言われたら絶対ここを指名するやろな、というお店「MARU‐MARU」へ。最近は中国人がビーズとかを買い付けに来るらしい、華人の欲深さ凄まじい。
外国人観光客も多く、また新しいお店もできててこれまた密かに盛り上がっていた奈良。昼ご飯食べる時間なかったので近鉄奈良駅のホームでおにぎり3つ、むさぼり食いました。

新しく見つけたお店「実寸‐Jissun‐」、若い女性が店番してて「ひぇっ」と驚きました。
奈良市を後にし、今日の晩御飯場所の八木へ向かう。近鉄電車で1本。途中、素朴そうな高校生が乗車してきてほっこり。車窓から見える景色はのべーーっとした盆地。どこまでいっても盆地、あっちもこっちも盆地な奈良北部。安心するのは私だけでしょうか。
大和八木駅は奈良県橿原市に位置する主要駅のひとつ。そこそこな賑わいを見せていてそこそこ好きな場所。駅前は渋い喫茶店が軒を連ね、赤ちょうちんの店もある下町風。友人との待ち合わせまで少し散策。途中、コンビニ前でゆっくりしてると隣のおじさんに「兄ちゃんどえらい荷物しょってるな、わしがそんなん背負たらヒザいかれてまうわ!」とだけ言い残して去っていきました。やはり「奈良キてる」と実感。
駅前高架下の喫茶店。歩幅かわいい
30分後、友人の親族が経営していると発覚した渋い喫茶店
 堂々と...笑
八木で呑むときはここと決めている「炉端焼 いろり」。駅前の赤ちょうちんのお店。しかし侮るなかれ、ファンキーでダフトパンクな男性3人が切り盛りしている。サマソニのフライヤーとかも置いてるから勝手に音楽関係者じゃないかとふんでいる。1人は見た目が松本零士なのでダフトパンク、1人はボウズなのでパンク、もう1人は長髪で曾我部恵一みたい。過去、店内で凄まじい喧嘩が始まり、椅子が飛んできたこともあるが平然と飲み続けたことがある。そのときはダフトパンクが「すみませんね」と謝ってきたがたまにはヒートアップもするのが人ってもんですわ。

炉端焼 いろり
奈良県橿原市内膳町1-5-16
0744-25-3430 
この角はレベル高いぞー
のれんをくぐってカウンターへひょこっと。
ほんまに何でもある。カエルだってあるんだから。
おとなしく瓶ビールと串
友人も合流し、2人でさし呑み。その後、別の友人がやってる王寺の焼き鳥屋にはしご、最後はスタバでコーヒーとなんとも奈良県らしい飲み方をしましたとさ。

キセイ旅行② -にゅ~みんぱくー

中津の朝、とてもよく眠れた。目覚めはGood!友人宅は本当に男の一人暮らしって感じの家。ユニットバスの洗面所に、合わないサイズの歯磨き粉が詰め込まれていて窮屈そうだった。一度はこんな生活がしてみたかったけど結局ほぼ30年実家暮らしでその後すぐに二人暮らしを始めたため今まで経験したことはない。都会の片隅で忘れ去られたように細々と暮らす一人暮らし、憧れる。年取ってからは客観的にも哀愁が増すのでやるなら若いうちに。
近所にモーニングを食べに行こうとぷらぷら散歩。「カンテグランテ」を横目に商店街方面へ歩く。延岡の習慣でついついすれ違う人とあいさつしてしまいそうになるが「ここは都会」とぐっと我慢。生活雑貨店「saji」やかつてトアル食堂があった場所にある中華料理「ドラキチ」など、いやはやおもしろ中津だなと感心する。商店街北側にはお眼鏡にかなうお店がなく、細くて暗く、今にも倒壊しそうな商店街を抜けて南側へ向かう。カレーが抜群に美味しいというなんだか異空間な感じの「SOMA」を越え、目に入ってきた「コーヒーラウンジ」の文字に引寄せられるように「フランドル」という喫茶店に入店。昔懐かしい、でもある意味最先端な雰囲気の喫茶店でした。これは幸先のいいモーニング。
戦後を感じる商店街。ほっそーくてくっらーいです。
たまにあるけどカオスな店。
噂のSOMA。外観からもビンビンきてます。
そして、ナイス喫茶店。店名入りのナイスマッチが置いてありました。
フランドル
大阪府大阪市北区中津3-3-36
06-6373-3453 
喫茶店を後にし、友人と別れて一路千里方面へ。数か月前から大阪に帰省した時、どこを回ろうかと悩みに悩んだ挙句、「そうだ、みんぱくへ行こう」と決めてたのです。大阪の新しいSHOPやエリアももちろん楽しいんでしょうが、今や大阪の街を歩く私はお上りさん、そんな中途半端な足の突っ込み方じゃ普通の観光客同様しんどなって「大阪って人多いな...」って印象残るだけやなと気づき、これは大好きなみんぱくに行くしかない!と。
しかしいつも思うけど「大阪」といえば「汚い・柄悪い・人多い」って印象をお持ちの宮崎人が多い気がする。でも思えば心斎橋とか道頓堀とか梅田とかUSJとかしか行ってないんやからそらしょうがない。それなら自分でも「大阪って何かさ...」ってきっと思うはず。でもでも!大阪には「ここにしかない」がたくさんあって、それはそれはストレスフリーで自分をリフレッシュできる場所もたくさんあるのです。その一つ、「みんぱく」。久しぶりに行って感じました、ここは世界に誇れる場所やと笑
どでーんと外観、設計は黒川紀章さん
特別展はアイヌ12名の肖像画とその模写についての展示。昔の人はアイヌを特異な目で見ていたんだなー、と感じる。きっと辛い思いもたくさんしたんだろう。
常設展のエントランス箇所、正面から興味を惹いてきます。
中でもすごいリアルな再現だなと感心した古代遺跡発掘現場
中庭の展示も変わってました。
残念ながら1/3ぐらいがクローズしてましたが大満足でみんぱくを後に。クローズしている理由は新たな文化や風俗に合わせて更新しているため。こういった「ストイックさ」がなんとも心を揺さぶります。みんぱくには世界中で研究を進めている人たちが所属していて、その方たちが持ち帰ったモノを我々が見る。もちろん、現地に行った方がより本物を見たり感じれるわけですが、そういった現地で感じる「熱」は臨場感があって感情的で感傷的な印象、ただし足を踏み入れないとその人たちの本当の生活は見れない。その分みんぱくは「熱」こそないものの(いや、それこそ圧倒的な展示物を目の前にしたら熱を感じるんやけど...)冷静にその文化や風俗に触れることができるので好きなんです。
世界のあとは日本、ということで大阪日本民藝館にもお邪魔。
解体される観覧車と太陽の塔
木漏れ日の小道、小中高生がこぞって遠足してました。しっかり勉強せぇよ
太陽と太陽の塔
大阪で万博してくれてありがとう、感謝ですわ。
個人的には大阪随一のスポット。宮崎県人よ、来たれ万博に!伊丹空港からも近い!